19歳で調理学校助手に。2人の子育ても経験し、将来は子ども達の食育にも携わりたい。
橋口 香奈さん面談可新富町出身。
高校を卒業後、宮崎製菓調理専門学校(1年コース)を経て、卒業後は同校の調理助手に。
3歳と0歳の子育てをしながら未来の調理師の育成に奮闘中!
将来は「だしソムリエ」の資格をとって、子ども達の食育にも携わりたいと夢を描いています。
小さい時から父と母が喫茶店をしていた影響もあって、高校時代も飲食店でアルバイトを経験し、自然な流れでこの「宮崎調理製菓専門学校」に入学しました。
1年で調理師免許を取得し、卒業後は普通に就職活動を考えていたのですが、たまたまこの学校で助手の空きが出たことを知りました。助手は卒業生から採用したいという校長先生のお考えもあり、推薦して頂き運よく働けることになりました。
まさか19歳の自分が助手になるなんて思ってもいなかったので、信じられない思いでしたね。
2年コースの友人達は生徒として在学していましたので、最初の1年間はいきなり指導の立場でみんなの前に立つことに戸惑いを感じました。そのぶん、自炊の際はお刺身のつまを大根の桂剥き(かつらむき)にしたりして、日常的に意識して技術を磨く努力もするようになりました。
最初の5年は助手として様々なサポートをさせらもらうのに精一杯の毎日でした。和食、洋食、中華、それぞれの先生でやり方も違うので、いい勉強になりましたね。
5年過ぎた24歳のころ、給食調理の授業を担当させてもらうようになり、翌年、専門調理師(※1)の試験でも「給食調理」分野を選び、無事合格することが出来ました。また、NHKの料理コーナーにも出させてもらい、すごく緊張しましたがいい経験になりました。
ーーー「給食調理」の試験とはどんな内容ですか?
筆記試験は学生時代に合格しているので実技のみの試験になるのですが、メイン、副菜、付け合わせの3品を限られた時間で調理します。材料や調味料の1人当たりのグラム数がきちんと計れているかとか、無駄がないか、衛生的かなどをみる試験です。
ーーー現在担当しているのはどんな授業ですか?
調理実習が主で、「給食調理」や、エスニックやアジア系料理などの多国籍料理の「総合調理実習」、アレルギーに配慮した「子どものおやつ作り」などを担当しています。授業の他にも、学校のホームページやフェイスブックで学校情報を発信したりしています。
(※1)専門調理師・・・調理師免許取得者が一定の期間調理の業務に従事した後、調理師として更にステップアップを図る
国家資格。「日本調理」「西洋料理」「麺料理」「中国料理」「すし料理」「給食用特殊料理」に区分されます。 合格者には厚生労働大臣から証書が交付され、調理師学校の教員資格も与えられます。
最初は夫が深夜の仕事だったので、時間が合わず家事や育児を1人ですることが多かったのですが、2人目出産前に話し合いをした結果、転職をしてくれました。自分のことは自分でやり、出来ることは協力しあおうという提案に理解を示してくれたのが良かったです。日曜は、掃除、洗濯、布団干しから食事の買い物まで、積極的にやってくれます。家事を手伝う代わりに趣味のサーフィンは堂々と行っています(笑)。
あとは新富町に住む実母には大変助けてもらいました。本当に感謝しています。
職場も、校長先生や職員の皆さんが子育てに大変理解があるので、すごく働きやすいです。たとえば、ちょっと1~2時間外出したい時も、外出届けを記載すればいつでも外出させてもらえます。人間関係も大変よいので、だから2人の子育てをしながらでも働けるし、出産後に戻りたいと思える職場なんです。
ーーー趣味やストレス解消法などありますか?
夫がサーフィンをしていた関係で私も以前ボディボードをしていましたが、今はお休みしているので、また子育てが落ち着いたらいつか再開したいですね。
最近「野菜ソムリエ」の資格をとったので、休日にそのコミュニティーに参加するのが楽しみですね。収穫体験や調理実習など子どもと一緒に参加できるイベントもあって面白いです。
指導者、教員としてもっともっと立派になりたいですね。周りの皆さんが私の目標です。
いま1番とりたい資格が「だしソムリエ」です。
小さい頃からの味覚ってすごく大事だと思うのですが、今はジャンクフードなどで子ども達の味覚が荒れているので、「だし」の魅力を伝えることで、子ども達の食育のお手伝いができたらいいなって思います。
好きなことを活かした仕事を選ぶことが、「継続すること」に繋がるのかなって思います。
好きなことであれば、大変さも苦にならないですね。
この方と直接会って、経験談やアドバイスを聞くことができます。