大好きな「手作り」で起業。リボン作りで幸せが広がる世界
川﨑 朋子さん面談可趣味で作り始めたリボンアクセサリーをオークションで販売。販売士の資格を取得、創業塾、ITセミナーを受講後、2008年より、Palette Ribbon(パレットリボン)を開業。翌2009年には恒久に実店舗をオープン。
昨年2022年からは2つ目のネッショップMerel Ribbon(メレルリボン)オープン。
リボン作りに出会ったのは2001年です。当時はハンドメイドとしてリボン作りというジャンルがほとんどありませんでした。リボンは韓国が本場です。Yahooオークションが始まったばかりの頃、たまたま「キッズ用ヘアゴム」を見かけました。元々手作りが好きで、洋服を作ったりセーターを編んだりしていましたので、「これなら自分で作れる!」と思い作ってみました。販売すると次々に売れ始めたんです。
韓国のサイトで材料を購入する必要があったので、翻訳ソフトを入れ、ハングルを勉強して、輸入についての勉強のため貿易実務の資格も取得しました。
第1子が10歳ぐらいの頃でした。昼間は派遣会社でデータ入力の仕事。帰宅後、家事を済ませ、夜の間にリボンを作り、写真を撮って、オークションサイトにアップ。毎日寝不足でした。リボンの売上げが派遣社員のお給料を上回ったことをきっかけに、派遣の延長を断りました。
ところが、リボンを作る人が増えてきて、リボンの売上げが下がってきたんです。アルバイトに行くことも考えたのですが、年齢が高くなると仕事が決まらない。起業をするしかないと踏み切りました。
宮崎県男女共同参画センターの起業セミナーにも何回も参加しました。そこで出会った方と定期的に勉強会を始めました。今もお付き合いが続いています。
子育て支援センターに「親子手作り講座ができる」ことをメールでお伝えするなど、PRに努めたところ、公民館や宮崎市アートセンターで講座を持たせてもらうことができました。指導者向けの認定講座を開催し、コロナ前までは県外でも教室を開いていました。
講座や教室が開催できなくなって、人と接触しない分、インターネットの活用がより盛んになりました。YouTubeでも、「リボン・作り方」で検索すると、日本だけでなく海外のサイトが見られます。リボンの材料も簡単に手に入るようになりました。わざわざ教室に行く必要がない、どこからでも材料が買えるとなって、売上げはガクンと減りました。
これが「Merel Ribbon(メレルリボン)」というリボンレシピを販売する新たなネットショップを立ち上げるきっかけになりました。「メレル」には、楽しめる、作れるという意味を込めました。まずはInstagramで作品の写真を投稿して、最初はリポスト(再投稿)していただいた人に、動画レシピを無料で提供しました。その後は買いやすい金額でレシピ販売すると、徐々にフォロワーが増え、リポストでも拡散されていきました。
認定講師向け講座の受講生がアドバイスしてくれて、なんとかここまで形にできました。
卒業式や入学式、お正月、七五三、成人式など、季節のイベントの作品は喜ばれます。ペット用、ベビー用も人気があります。
今は、縫わずに作れる作品が特に喜ばれ、「ノーソーイング」「縫わないリボン」と言うと、お客さんが集まります。両面テープと、中心をまとめる糸だけなので、工作感覚で作れます。手先を使うので、年配の方にも挑戦してほしいですね。
手作りは楽しい。作った作品がSNSにアップされるのも嬉しい。だれかのために作って、喜んでもらえると嬉しいですよね。そして、手作りのスキルを身につけた後は、それが収入につながります。お仕事としての可能性も大きいと思います。
「好きなこと」「得意なこと」だからこそできる仕事を見つけ、それを生きがいに社会に貢献していただきたいと思います。
今しかできない、自分しかできない仕事。それで社会とつながり、みんなを笑顔にできるなら、やりがいを感じながら楽しい人生が送れるのではないかと思います。
●Palette Ribbon(パレットリボン)/Merel Ribbon(メレルリボン)
宮崎市源藤町原田371 源藤ビル102号
℡080-6435-9212
https://www.paletteribbon.jp/
https://merel-ribbon.shop-pro.jp/
この方と直接会って、経験談やアドバイスを聞くことができます。