「貴方だけではないよ」ひとりで悩まないで!!
宮崎市
「子供を亡くすという悲しい経験が私の人生を大きく変えました。
同じ経験をした仲間と共に宮崎天使ママの会を立ち上げ現在も活動を続けています。
これまで子どもを亡くした方だけでなく、大切な人を亡くした方の心に寄り添わせて
いただくことを続けてきましたが、一度しっかり心について学びたいと
グリーフサポート(ケア)や心理学を大学等で学び直しました。
誰でも大切な人を亡くすという経験をします。
辛い気持ちを抱える中で本人そして周りの人もどう声をかけてよいのか戸惑う方もいるでしょう。
グリーフサポート(ケア)について多くの方が知っていれば少しでも助けになるのではないか。
グリーフ(喪失)を抱えるということは当たり前のことだと知ってもらいたい。
そのような思いで活動を続けています。」
妊娠中や出産直後に子どもを亡くす悲しい経験をした女性たちが助け合いながら前を向いて歩いていける活動を立ち上げました。会員は現在30人ほどに増え、年に3回経験者が集う「お話会」などを行っています。
子どもを亡くしたばかりの時に、どこにも相談する場所がなく、市行政や病院に問い合わせても、対応してくれる窓口がありませんでした。また、経験をしていない人から慰めの言葉をかけてもらっても、素直に聞き入れる事ができなかったのです。そんな状況の中、当事者同士で支え合える場があればと思い立ちました。
これは天国にいる娘から与えられた私の使命ではないか。子どもを亡くすということは特別な事ではなく、だれにでも起こる可能性があるということ、命を大切にしてほしいということを伝えたいと思いました。
「宮崎天使ママの会」はボランティア団体です。はじめは、会の存在を知ってもらうことから苦労しました。そのうちに、新聞やテレビ、ラジオなどで取り上げてもらえるようになったことで、多くの“天使ママ”(子どもを亡くした母親)とつながることができ、活動してきて良かったと感じられるようになりました。
そして、行政への提言づくりを学ぶ「女性による元気な宮崎づくり100人委員会」に参加し、少子化対策のテーマで提言をまとめ、そのなかで「天使ママの会」の活動を発表しました。
その後、活動の事業費を確保しようと、キリン福祉財団と九州労働金庫の助成金に応募し採択され、これによって、会のリーフレットや小冊子を作成・発行することができました。
小冊子「OVER THE RAINBOW~虹の向こうに~」は、宮崎県健康増進課の協力を得て、リーフレットとともに、県内の医療機関、市町村役場、保健所、病院などで配布しました。
さらに2016年3月に宮崎市市民活動支援補助金とソロプチミスト宮崎さんからの寄付金により、小冊子を改訂し発行しました。
✿ メール・電話による個別相談、経験者同志のお話し会、病室を訪問し傾聴による寄り添いサポートなどの活動
✿ 天使のゆりかごセットの製作・領布をしています。12週以降の赤ちゃんが亡くなった場合、火葬が必要になります。小さな赤ちゃん用のお棺が無いため、平成26年度7月より「お棺・肌着・おくるみ・ガーゼ」をセットにした『天使のゆりかご』を製作し、市内の総合病院等を中心に納品。県内の病院と連携して提供しています。
宮崎県は全都道府県の中で、人工死産率がワースト1という年が長く続いていました。
その状況から考えると、望んでも生まれてくることができなかった命の体験を語る活動を通して、命の尊さを伝えていきたいという思いがあり、特に、中・高校生たちに伝えたい思いをもっています。
目立った活動でなくても細く長く続けて、誰かが本当に必要なときに寄り添える会でありたいと願っています。
「ボランティア団体をゼロから始めるというのは本当に大変で勇気がいると思います。本当にやりたいことであればどんどんチャレンジすべきです。失敗も経験のひとつ、是非がんばってください」
自宅サロン「リラクゼーションスペース Luna」
この方と直接会って、経験談やアドバイスを聞くことができます。