笑顔あふれる未来へ「誰もが安心して暮らし学び働きやすい社会の実現にむけて」
延岡市出身。幼少期からスポーツに打ち込み、小学校では陸上と水泳、中学校、高校、実業団まではソフトボールに全力投球してきた。その経験を通じて、スポーツの持つ魅力や勝負の厳しさ、温かな真心の大切さを学んだ。
キャリアの面では、高校卒業後に旭化成サービスへ入社、1979年に旭化成株式会社へ移籍。15年間にわたる延岡での勤務を経て、1992年に旭化成労働組合長浜労組の専従書記に就任したことが、人生の大きな転機となった。
その後、2002年にゼンセン同盟(現・UAゼンセン)化学繊維部会での大阪勤務を終え、連合宮崎の副事務局長として着任。事務局長、会長を歴任し、2023年より顧問を務めている。
私の大きな転機は、1992(平成4)年に旭化成労働組合長浜労組の専従書記に就任したことでした。ここから、私の労働組合活動としての歩みが始まりました。
当時は、改正男女雇用機会均等法が施行される前で、職場には明確な格差がありました。男性には総合職転換昇進試験があり、着々とキャリアを積んでいく一方で、女性にはそのチャンスが与えられていなかったのです。ある日、大学卒業研究職女性が上司に対して、「なぜ同期の男性は試験を受けられるのに、私は受けられないのですか」と真っ直ぐに問いかけていました。その姿を目の当たりにし、当時の私はただ「すごい勇気だな」と感心するばかりだったことを今でも鮮明に覚えています。
その後、ゼンセン同盟宮崎県支部(現UAゼンセン)の女性委員会委員長となりました。連合宮崎の活動に参画したことで、公務員の方々、学校の先生方など、職種も環境も異なる方々との出会い、本音で語り合えた経験は、私にとってかけがえのない財産です。ちょうど国会で女性の深夜業撤廃などが議論されていた頃で、延岡から宮崎まで電車で移動し、毎月開催された連合宮崎女性委員会会議は、今でも大切な思いでとなっています。
同時期、女性にも総合職試験にチヤレンジできる環境が整いました。労働組合の活動を通じて、大きな影響を受けた労働法、民法、商法の科目試験に挑戦しました。
いざ試験会場へ向かうと、女性は私ただ一人。職場の男性の先輩からは「この参考書がおすすめだよ」「過去の問題集等があるからコピーして使いなさい」と、試験勉強の方法などを教えて頂き、温かく見守ってくださいました。
試験勉強は大変でしたが、挑戦できる機会ができたのも、改正男女雇用機会均等法施行からです。無事に合格を果たし、この時に積み上げた知識は、現在の労働相談などにおいても大きな支えとなっています。
連合宮崎では、労働政策の立案、県内自治体や経営団体への「春季生活闘争キャラバン」、宮崎地方最低賃金審議会委員、人権・平和行動(沖縄・長崎・広島・根室)、組織拡大(労働組合づくり)、宮崎県への政策制度要求・提言、男女平等・ジェンダー平等の推進、政治活動、宮崎大学・宮崎公立大学での「労働・雇用リテラシー講座」の事務局、講師などの領域で研鑽・経験を積んできました。
連合には、日々、切実な労働相談が寄せられています。労働相談の現場では「25年間勤めています。一度も年休を取ったことがない」「突然解雇を言い渡された」「上司のパワーハラスメントで休職に追い込まれた」「過酷な長時間労働で心身を病んでいる」といった深刻な労働相談が後を絶ちません。
特に注視すべきは、医療現場で働く方々からの相談が全体の25%を超えているという実態です。「命の現場」がいかに過酷な環境にあるかを物語っています。現在、宮崎県の有効求人倍率は1.17倍(2025年11月宮崎労働局公表)、中でも「医療・福祉」分野では3.31倍と高い水準にあり、企業が求人を出しても応募者が来ない。あらゆる職場での「人手不足」が深刻化しています。2019年4月に働き方改革関連法が施行されて7年が経過しています。
働く方々が直面している悩みを解消し、労働条件や職場環境を改善していくためにも、宮崎県・国・関係団体とのさらなる連携強化が必要です。「働きやすい職場」そして「暮らしやすい社会」の実現に向け、一層の具体的な政策が重要だと感じています。
2023年10月、連合宮崎会長を退任後、顧問を務めています。
2017年、全国47地方連合会で、唯一の女性事務局長だったこともあり、連合本部の推薦を受けて厚生労働省の労働政策審議会委員を拝命しました。当時の厚生労働大臣から『地方の実態、状況を国全体で労働政策に反映していきたい』と期待を寄せられています。現在は、国、県で、労働政策や地方創生に関する審議会の委員を務めています。
大きく2つのことが心に残っています。
一つは、「当事者の方々の現場での声が法律を動かす」ということです。UAゼンセンの大会で出席した女性代議員さんが、「仕事はやめたくない。両親の介護があり、どうしても仕事を辞めることになる。休める法律ができるといい。私の子どもは、育児が大変で、仕事を辞めなくてはならない。せっかくキャリアを積んでいる今、仕事が一番楽しい。辞めたくない。と泣きながら私に話している」と訴えました。当時、UAゼンセンの役員の方々があらゆる場面で奮闘し、育児・介護休業法が施行・改正されました。働く中で改善してほしいことを勇気を持って声を上げ、行動すれば、必ず社会は前進するということを学びました。
もう一つは、次世代を担う学生さんへの「労働教育」です。大学での労働リテラシー講座で、学生さんへ給与明細の実践的な内容確認の講義後、自分のアルバイト先の明細に記載漏れがあることに気づき、自ら店長さんに話しをしました。「店長さんからは、確認後に賃金未払いの謝罪と是正を受けました」と報告がありました。学生さんは、勇気をもって店長さんにお話しできたことが良かったと実感されていました。講義の実践が活かされてとても嬉しく思います。知識があることで、自分の身を守ることができる。その大切さを若い世代に伝えられた労働講義は、非常に意義深いものです。
「県外へ進学・就職した若者や女性が宮崎に戻ってこない」という現状に、強い危機感を持っています。その背景には『仕事の選択肢』や『賃金水準』への不安があるのでしょう。若い世代からは『宮崎は魅力のPRが不足している』という率直な指摘も受けます。
一方で、宮崎には優れたワークライフバランスの取り組み、待機児童ゼロの育児環境など、誇れる強みが数多くあります。県内の状況も決して後退しているわけではありません。会議の場で女性が本音で発言できる場面も増え、着実に変化しています。
私自身、かつて男性中心の職場でキャリアを積んできましたが、貴重なチャンスをいただき、かけがえのない経験をすることができました。これからも、女性をはじめ一人ひとりが潜在能力を最大限に発揮できる社会の実現に向け、全力で支援していきたいと考えています。
『仕事は人生そのもの』です。皆さまが働くことで多くの方が笑顔になり、幸せが広がっていきます。どうか、ご自身の仕事を愛してください。
これまでの歩みに無駄なことなど何ひとつありません。すべての出会いも、大切な必然です。そして何より、健康こそが最大の財宝です。
皆さまの未来が笑顔あふれるものとなりますよう、応援しています!!!
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