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性別にとらわれず、自分らしさでつくる未来

小幡 小百合さん面談可
株式会社 アシストユウ 代表取締役会長

子どもが小学校に上がったのを機に、「今なら起業できる」と思い立ち、38歳で当時まだ世の中に普及していなかったCAD(Computer-Aided Design;コンピュータ支援設計)を活用して起業。それから約30年、宮崎県下250社を数えるユーザーのIT化推進に取り組みながら、世の中にない新しいものを提供しようと、ネットワークカメラ「MICS-AI」を自社開発し、全国、さらに海外へと展開している。現在、宮崎中小企業中央会レディース副会長。

会社を起業したきっかけを教えてください。

幼い頃から「女性だから」という枠にとらわれず、世界を舞台に活躍したいと考えてきました。短大卒業後、東芝に入社し、家電研究所に配属されました。周りは男性ばかり。女性初の開発担当者になりました。設計図を引くのは初めてでしたが、自分には向いていると思いました。「まだ世の中にないものをつくる」という姿勢の職場で、ホットプレートやコーヒーメーカー、トースターの試験研究に何年も携わることができました。

宮崎に戻り、鉄工所で設計を担当しました。ここにも女性はいませんでした。コンピューターが出始めた時代です。作図ソフトを探し、ほぼ独学で勉強を始めました。プログラミングって「何?」というレベルからのスタートでした。でも、それまで職人さんが試行錯誤しながら作っていた加工部品が、プログラムすればすぐに加工できるようになります。大きな魅力を感じました。

長男が小学校に入学したのを機に独立しました。当時はまだまだ男性社会。男尊女卑もありました。図面をどんどん描いていたのですが、女がそこまでしなくていいという空気も感じていました。最初の仕事は宿泊施設の電気配線の図面。中古のノートパソコンをローンで購入し、製図の仕事を引き受けました。これが、現在の電気関係につながるきっかけとなりました。一つひとつ教えてもらいながら実績を積み、建築図面のオーダーも入るようになりました。収益も確実にアップし、CADの仕事に大きなやりがいを感じていました。

  • 1975年 名古屋文理大学卒業
  • 1975年 東京芝浦電気家電研究所 家電開発研究員(名古屋市)
  • 1978年 大関酒造株式会社 経営コンサルト秘書(大阪市)
  • 1989年 片田鉄工所有限会社 機械設計業務(日向市)
  • 1994年 Assistユウ創業
  • 2004年 株式会社アシストユウに改名・代表取締役社長就任
  • 2023年 代表取締役会長就任

現在の仕事の内容を教えてください。

独立して4、5年もすると、各社でCADの図面を作成するようになり、仕事はなくなりました。私はポリテクセンターや一般企業などで指導する講師となり、その傍ら、電気専用のCAD・業務ソフトやパソコン、プリンターの販売仲介業を始めました。
現在は電気設備業に特化した積算や原価管理、CAD等の業務ソフトの販売・指導・コンサル・保守サービスを提供しています。

現場に出向く中で、新しいものづくりのアイデアが湧いてきました。監視用カメラです。工事現場では、防犯用のカメラはその都度工事をして取り付けていますが、工事費も時間も掛かります。そこで、約20年前になりますが、ネットワークAIカメラを自社で開発しました。工事いらず、コンセントを電源に差すだけ。電源がない場合はソーラーバッテリーを活用。360度監視し、侵入者を威嚇することもできます。
現在、全国1000ヶ所以上、海外でも使っていただいています。建築、土木の工事現場をはじめ、毎日電源をオン・オフする農業用水でも活用されています。映像を見ながら自動でスイッチ操作、遠隔操作することも可能です。他社がまだ手を付けていない屋外の未開拓分野で実績を築いています。

仕事と家庭の両立は、どうされてきましたか?

特に考えてはいませんでしたが、まず家庭が優先。会社勤めではないので、途中で抜けることもできますし、打ち合わせも時間を決めて約束していれば問題ありませんでした。ただ、夕食を一緒に食べられない日もありました。
従業員の成長に伴って任せられる部分も増え、自由な時間もできました。趣味の旅行にも行きやすくなりました。長男が小学5年生の時、日本一周に連れて行きました。時刻表を見ながらの電車旅。大切な時間となりました。
まず子どもが優先、そして自分としてきましたが、引き受けた仕事は徹夜してでも仕上げていました。信頼関係が築ける顧客とは長くお付き合いが続いています。そうでないと感じた方との仕事は、次からは断ります。自分で仕事や付き合う人を選ぶことができる。それも独立のいいところですね。

2023年に長男に会社を承継しました。これまでも、全国展開の事業や東京での展示会を担当し、海外出張も経験させました。自分で東京に支店を立ち上げ、現在はエンターテインメント事業も行っています。私が現役の間に事業承継できて良かったと思います。いずれは孫にプログラミングを覚えてもらい海外にも連れて行き早くから世界を経験させたいと夢が広がります。

これからどんなことをしていきたいですか?

多くの経営者団体に所属していますが、宮崎県でゼロから起業する女性は本当に少ないですね。
私はお酒も飲みませんし、ゴルフもしません。仕事以外でお付き合いすることはほぼありませんが、お客さんとはきちんと向き合います。いい人間関係、いいお付き合いは続けられています。宮崎からもっと多くの女性の起業家が出てほしい。

現在、女性経営者から様々な相談をお受けしています。これからも、起業をめざす女性の経営者さんのお役に立ちたい、ぜひ力になりたいと思います。

これから社会に参画される女性の皆さんへのメッセージ

現在、女性の社長の割合は7%とかなり低い位置にいます。だからこそ女性が起業することには大きなチャンスがあると感じています。自分が「何をしたいのか」「何ができるのか」を常に意識し、できることから一歩ずつ始めることで、起業への道は開けてきます。
まずは、「やってみよう!」が重要です。

株式会社 アシストユウ

宮崎市新別府町前浜1401-30
0985-83-4217

★KENJA ケンジヤ
https://www.kenja.tv/

★【For JAPAN】 動画
▼株式会社アシストユウ
・企業紹介
 https://youtu.be/xxg6Y2JeqRw
・社長紹介
 https://youtu.be/fpwnOdtXcmM

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